私を国立に連れてって

STAGE4



 買い物をさっさと済ませ宏樹と友美は急いで学校に戻った。どうやらなんとか疑われる可能性のある時間外にならずにすんだようだ。しかし、高崎に会うまではまだ解らない。高崎は洞察力が鋭い。何て言われるか少々心配した友美だったが、何も突っ込まれない事を祈って部室に戻った。



「ただいま〜!」
「あ、佐藤先輩、海本先輩、お帰りなさ〜い。」
 友美が元気よく部室に帰ると、高崎と、2年の仲野がいた。
「ほら、スタッド。」
「お、サンキュー。」
 宏樹は高崎に買って来たスタッドをさっそく渡した。
「あれ?他のみんなは?」
 この時間、通常はみんな練習を終え、部室で着替えが終わっている頃である。よく考えてみれば部室に高崎と仲野だけ、というのはいつもと違う光景である事に気づいた友美であった。というか、少し時間を間違えばみんなの着替えをマネージャーが除いてしまうという事態に陥ってしまう事に友美は気づいてなかったが、まぁ、そんな事はどうでもいい(のか?)事である。
「もうとっくに帰っちゃいましたよ。ところで、帰り遅かったですね?」
 仲野の返答に宏樹と友美は少しビクッとなった。まさか、高崎でなく、仲野が突っ込んでくるとは・・・・・。
「ちょっと、ね。」
 友美はさりげなく答えたが、どこか雰囲気が違う事に仲野はピンと気づいていた。
「あ〜!もしかして〜?」
気づいた仲野は調子に乗ってヒューヒューとからかった。というか2人は先輩なんだが・・・・・・。
「もしかして何よ〜?」
 友美は平然としているように見せかけたが、やはり頬が少し赤かった。
「おニ人ってそんな関係だったんですか〜?」
 ついに言ってしまった禁断の台詞・・・・・。時すでに遅し。言った直後に仲野良太は友美の右ストレートの拳を食らい、吹っ飛んでいた。
「りょうたく〜ん?年上のお姉さんをからかっていいのかな〜?」
 さっきまで頬を少し赤らめていた友美だったが、赤かったのは恥ずかしい気持ちからこの怒りの気持ちへの試運転だたのかもしれない。友美の変化と部室の空気を読んだ仲野はすかさず自分にとって一番良い行動にでた。
「お、おおお先に失礼します!!」
 それは逃げることだった・・・・・。部室のドアを開け、それはもう一目散に逃げた。
「コラ〜!逃げるな〜!」
 怒りの納まらない友美はすかさず追いかけた。
「わぁ〜!すみません!ゴメンナサイ!ゆるして〜〜!」
 遠くから仲野の最大限の謝罪の叫びが聞こえたが、それは友美に届いたかどうかはわからない。そして、その後どうなったかも・・・・・。


 一方、部室に残された高崎と宏樹。高崎は宏樹にさりげなく聞いた。
「・・・・・佐藤さん、急に元気になったな。外で何かあったのか?」
 やはり高崎も少しばかり気になっていたようだ。
「ま、いろいろあってな。」
 宏樹はさりげなく高崎の質問をかわした。
「なんだそりゃ。ふぅ、何はともあれ、友美のこういう明るさがないと、チームのムードも、な?」
「ああ。これで国立に少し近づいた感じだな。」
 

 部室の男2人は、すでに地区予選決勝に勝てると感じていた。





あとがき

 皆さん!お待たせしました。STAGE4の公開です!前回のあとがきで言っていたとおり、STAGE4は部室編です^^;部室内のできごとなので各ステージの話に比べたらかなり短くなっておりますが、コメディ度は群を抜いて高くなってしましました(爆)青春スポーツでもこういうのもありでしょう。
 それにしてもりょうたくん。書いてて思ったんですが、いくらマネージャーといってもからかいすぎでは?しかも上級生だし(汗)りょうたくんと友美のその後はみなさんのご想像にお任せしたいと思います(笑)
 さて、次回はいよいよSTAGE5、最終章となります。まだ執筆には至っていないのですが、どのようにボイスドラマの時以上にラストを飾れる文章にするか、今からドキドキしています^^;いい作品に完結できるようにがんばりたいと思います。ご期待ください!


展示:2008/9/1



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